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育て方・楽しみ方

ご購入時の注意点

ローズフォーエーバーを買う時の注意点

花の咲いている、あるいはつぼみがほころびかけているものを買えば、そのときから鑑賞できるのですから、苗から育てる園芸とくらべると、だれでも手軽に楽しむことができます。

しかし、せっかく購入するのでしたら、できるだけ長く楽しめる良い株を入手したいものです。
ガーデンセンターや園芸店でご購入の際は、以下の点について注意しましょう。…

よい株、悪い株の見分け方

兎に角、できるだけ新鮮で保存状態の良い株を購入することをお勧めします。

近年の消費者側の嗜好により、分枝がしっかりしており、花数が多く、十分な株のボリュームを持つ成品が好まれる傾向になっており、生産者から出荷される成品もその嗜好に合わせて育成されています。逆に言えば、それだけ、鉢サイズに対して株が育ちきっているということです。

一方、ポットローズは弱酸性の用土を好み、保水性・通気性・肥料分保持に優れていることから、多くの生産者の場合、調整ピート(pH調整したピートモスにパーライトを混合したもの)を主体に腐葉土等を混合した用土で、液肥栽培されていることが多くなっています。ピートモスは乾ききった場合、再度吸水しづらい面があり、また肥料分も出荷されてから徐々に用土中から消費されていきます。そのため、店頭のように十分なケア(水やり,肥培管理)の行き届きにくい環境では、時間の経過と共に根や株が傷んでくる個体が発生します。できるだけ長く鑑賞するには、生産者の最適な栽培環境から出荷されてから、速やかにやや大きめの鉢に植え替える必要があります※。

(※但し、生産者の中には、4号以上の鉢に保肥性・保水性の高い、粒状培土等の土を混ぜたものを詰めたものを使用して栽培している人たちがいるので、そのような商品の場合はすぐに植え替える必要はありません。)…

近年では・・・

        

店頭での棚持ちを良くするために、鉢そのものに改良が施されたものがあります。原理としては、仕組みは簡単で、鉢が二重底になっており、上の段に土と植物があって、底からひもがぶら下がっています。下の段に水を入れると、このひもから水が吸い上げられ、上の段の底から水が供給されるというものです。ミニ鉢単体で維持すると、吸水→乾燥が頻繁に繰り返されるため、根が傷み易いですが、吸水→乾燥の変化を緩くし、比較的管理の行き届きにくい店頭でもよい株の状態を維持することが可能になります。 また、消費者の皆様にとっても管理しやすくなっているため、この商品の場合、特に植え替えずとも、鉢底に水をためておくことで、数週間~1ヶ月くらいの間は、良い状態で鑑賞することが可能になりました。…

どんな用土で植えればよいの?

鉢花は、植木鉢やプランターなど、容量の限られた器の中で育てるため、適切な用土に植えないと根が伸びられず、健全な生育は望めません。一般的に、次の条件を満たしている必要があります。

●排水性が良いこと。水やりをしたとき、すぐにスーッと水が引いて、鉢底の穴から水が流れ出るようであればOK

●同時に水持ちも良いこと。余分な水はすぐに排出しても、必要な分量の水分は土自体が保持してくれることが大切です。

●ふかふかした土で通気性が良いこと。植物の根は呼吸をしています。新しい空気(酸素)が供給されないようだと窒息状態となり、根腐れの原因になります。…

肥料について

市販されている培養土を使用する場合、植え替え初めの頃は、追肥は要らないと思われます。

むしろ、過剰に施肥すると、塩類集積が発生したり、N過剰によってバラが病気を引き起こす可能性があります。自分で用土をブレンドして作成した場合は、緩効性肥料を裏面の使用方法に従って施肥します。施肥のタイミングは、 ・追肥(花が咲き終わり、軽く剪定した後に与える肥料) ・お礼肥(休眠1か月前程度に与える肥料) …

植え替える際の鉢のサイズ

 

 

鉢の大きさは、ポットから抜いてみたときの根鉢より、一回りか二回り大きい鉢が適当です。

根の量が少ないのに、はじめから大きい鉢に植えつけると、用土が常に過湿状態となりがちなので、うまく育ちません。

また、ポットローズは、鉢で育成することを目的として交雑された矮性品種であるため、ガーデンローズ等に比べ、成長が遅い面があります。 大きい鉢に植える場合は、数鉢同時に寄せ植えすると、下葉の枯れも目立たなくなり、見栄えも良くなります。但し、密植しすぎると、風通しが悪くなったり、内側の株に光に当たりにくくなるので、適度な密度で植えてやるのが良いでしょう。…

移植の仕方

1月~母の日前までに店頭に出回るものは、温室で比較的低い温度でたっぷりの太陽を浴びて育成されており、節間が短くて分枝も多く、葉が生い茂り、花芽の多い良品が多く出回る時期の為、株の状態の良いものを手に入れやすいです。

寄せ植えしてみる

周りからそっと土を注ぎ込む。

ポットローズの場合、鉢に用土を詰めたものに直接挿し木して発根させ、底面灌水方式(鉢底から液肥入りの水を灌水する方法)で栽培する方式を採用している生産者が多く、その場合、鉢の上縁いっぱいにまで用土が詰められていることがあります。しかし、植え替えや寄せ植えをする場合、水やりは上部から行うのが普通なので、土の漏出を防ぐためにも、土詰め後でも、ある程度、鉢の上縁から数cmの深さくらい確保しなければなりません。購入した根鉢の深さと水鉢分の深さまで用土を詰めて、根鉢を崩さないように、購入した鉢花を並べていきます。…

移植した後の管理

移植した後しばらくは、根が新しい土に伸長し始めるころまで、切り戻しをしない方が無難です。

生産者が切り戻しをする場合、用土の水分がある程度少なくなるまで灌水を控えてから行います。 地上部を刈り込むと当然、水分の吸収が少なくなり、用土中に長期間滞留し、根腐れを起こす原因にもなります。 水やりは植物にかからないように、土の表面が乾いてから株元にたっぷりとやることで、過剰な塩類(バラが使えきれずに集積した塩類)も排水できます。…