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育て方・楽しみ方

病気の予防

ポットローズの場合、主要な病気はうどん粉病と黒星病です。 うどん粉病は17~25℃の比較的乾燥した環境を好みます。植物の細胞中に窒素化合物が増えすぎると、植物の細胞壁が弱くなり、弱ったところにうどん粉病の菌糸が付き、栄養を吸収します。

一方、黒星病は、被害茎や落葉した病斑上で越冬し、翌春、雨滴のはね返りなどにより伝染します。 そのため、20~25℃程度の比較的高温で雨が続く時期(梅雨など)に多発します。 …

割り切ってしまえば・・・、

ガーデンローズのように、自分の庭先で育成して花を観賞することを目的とする品種と異なり、ポットローズに関して言えば、購入した状態で出来るだけ見栄え良く維持することだけを目的とすれば、逆に生育適温よりも低い温度10~17℃で管理することで、蒸散や生育を抑え、購入した当時の良好な状態で長く維持することが可能になります。

ポットローズはガーデンローズのように二年樹などの概念が無く、挿し木してから促成栽培するのが基本であり、そのため、専門の生産者の温室のように気温18~25℃で十分な光を当てながら、適切な肥培管理のもと育成するのが理想とされます。ポットローズは鉢物での栽培に特化されたため、矮性の品種の系統が組み込まれているので、小輪系の品種はどうしても生育が緩慢な一面があり、その分一度、水やりの加減を間違えたり、病気にかかったりして、株に損傷を受けると、正常な状態まで回復させるためには一苦労です。

さらに、庭先で管理するためには、バラに関する十分な知識と経験が必要です。 消費者のもとでも、バラに関する十分な知識と技術、農薬や用土や鉢などの資材を揃えることで、数年以上育成管理することができますが、お金と労力と時間が要ります。 …

それでも、どうしても気に入った品種を長期間育成したいという人には…、

バラに欠かせない選定の方法を覚えましょう。長期間バラを維持、育成するためには必須の知識だからです。

なぜ、バラには選定が必要なのかというと、最大の理由は、日当たりや風通しをよくして、丈夫で健全な枝を育成する為、枯れ枝など痛んだ部位を取り除く為です。 むしろ、選定を躊躇すると、枝が徒長したり、分枝が減ったり、病気が発生することがあるため、時期にあわせてしっかりと行うことが大切です。株の状態に合わせて、切り戻しと、折り曲げ選定※を使い分けることが必要です。

※折り曲げ選定とは、病気や虫などで弱った葉が少ない株や、下葉がない場合、枝を折り曲げて、折り曲げた部位から新芽をふかせる手法です。新芽が吹いたら、折り曲げた枝はカットします。切り戻しによって株に過剰なダメージを与えたくないときに使用する方法です。…